ホルモンのバランスの崩れにより、体温調整が上手くできなくなって異常に手や足の先が冷えたり体全体が寒くなったりします。これは閉経期によって体温調整を司る自律神経の調整がきかなくなったのが原因だと思われます。
卵巣機能の低下による「冷え」、情緒障害による冷え、どちらも自律神経の乱れによるものです。
身体の特定の部位(手や足の先、腰、膝から下の部分、頭、下半身全体)が氷のように冷たく感じること。
夏の暑い時期でも、常に指先が冷たくなり、靴下や手袋が欠かせないなどという事も。
日本女性に多く見られ、「冷え性」という言葉が使われています。
自律神経失調症による血管運動の障害で、毛細血管が収縮して血行を妨げる症状が冷え性と言います。
冷えを緩和する方法
ジンゲロール、カリウム、アリシン、ビタミンEを多く含んだ食品を摂る
- ジンゲロールを多く含んだ食材:生姜
- カリウムを多く含んだ食材:ずいき・こんぶ・わかめ・ひじき・コーヒー・ココア・緑茶・まいたけなど
- アリシンを多く含んだ食材:にんにく・玉ねぎ・ねぎ・ニラ
- ビタミンEを多く含んだ食材:里芋・人参・かぼちゃ・鱈(タラ)など
- そのほかにもEPAやDHA(イワシ・サバ・さんま・マグロなど)を摂ることも効果的です。
冷えに効く漢方薬は、桂枝茯苓丸料(けいしぶくりょうがんりょう)・加味逍遙散料(かみしょうようさんりょう)などです。
補足情報(注釈※)
※1 ジンゲロールとは:ジンゲロール(Gingerol)はジンジャー(Ginger)に由来した呼び名です。生姜の成分で、免疫機能の活性化・殺菌作用・血管拡張・抗酸化作用、その他様々な効果があります。
※2 カリウムとは:人体の細胞内液に多く存在するもの。エネルギー代謝・神経興奮の伝達・筋肉の収縮などに重要な関係性があります。ナトリウム(塩分)を多く摂った時はカリウムの多い植物性の食品を多く摂ることは大事な事です。新陳代謝を上げる効果があるので冷え性の方には効果的な成分です。
※3 アリシンとは:アリインというユリ科の植物から出る成分で、ニンニクに最も多いイオウ化合物質です。アリインをつぶしたり加熱したりすることによって生まれるのがアリシンです。臭いの強いもの(ニラ、ねぎ類、キャベツ、わさびなど)に多く含まれ、滋養強壮・疲労回復に効果があり、血液をサラサラにする成分も含まれています。